白くてまあるい、半透明の、足がたくさんあるくらげ。
赤色でグロテスクで、太い四本の足しかない歪なくらげ。
空気に流れて、水にながれて。
自分で動いて、自分に動いて。
くらげ、くらげ、くらげ
どくん、どくん、どくん
くらげは良いですよね。あれアメーバの親戚じゃねぇのとか言う奴は爆発しましょう。
白くて半透明でふわふわ、浮いてるみたいに動くくらげというのは、なんと無く自由で縛られていないものの象徴のように思えます。
どんな人とも仲良く出来て、それなのに自分を押し込めていない人っていうのは滅多に見えません。けれどこの作品のショボンは、少なくとも表面上から見ればそういうたぐいの人だったのでしょう。
ブーンの「うまく空気に流れて、自分で動いている感じ」というのはそういう所からきてるんだと思います。
イメージは、くらげ。
くらげを彷彿とさせる人は、いつも飄々とのらりくらりとしていそうな気がします。自分の意志で、無理をせず、流れに乗って思うがままに。
けれど、実の所くらげって流れに乗っているっていうよりも流されてるって感じがしますよね。思うが儘に、じゃなくて、そう見えるのは、ただ単に彼らが何も思っていないからじゃないの?という風に思います。調べたわけじゃあないんですが。
だから、人みたいにくたくたと考えている生き物がくらげのように振る舞おうっていうのに無理があるんだと思います。吸って吐いたって人はくらげにはなれません。
このショボンが何を考えてこういう行動に走ったのか、私には全く理解出来なかったので何かもさもさ考えてみましたが、やっぱりさっぱり理解出来ませんでした。
物語の登場人物の行動を理解しようっていうのがどうかと言いますか。
心臓とくらげ、言うほど似てないよなぁとは思いました。
PR