猫怪人、ロマネスクが死んだ。
鬱陶しい程元気だったじい様は、194段もある階段の上から、ころころと転げ落ちて死んだのだ。
何で死んだ、と問いかけても、死人が帰ってくる事は無い。
正義のヒーローも、老いる。だから悪の結社の幹部だって老いるのだ。
な、なんだこれ、泣くぞ……泣かせに来るぞこいつ……
会話主体で進んでいって、所々に入る小ネタに笑いました。
正義のヒーローと悪の幹部が老いた後、というのは時々見るシチェーションですが、その片方が死んだ後、というのは始めてみました。しかも正義のヒーローがその葬式に出席するとか。
何なんだろうこの変なリアリティ。凄くこうなんかきます。笑い的な意味でも、涙的な意味でも。
時々挟まれる地の文は大概、ブーンによるロマネスクへの呼びかけなのですが、そのゆったりしたかんじがなんだか好きです。
泣くって訳でもなくて、「ああそうか、もう歳だもんなぁ」というような。
御老人が同年代の友人の死を聞いた時の反応というか。
個人的な印象ですが。
客観的に見たら何というギャグ作品なのに、ブーン一個人からの視点というだけでこんなに泣かされるとは思いませんでした。
何で坊さん三連コンボの時に泣いてるんだ俺。泣けばいいのか笑えばいいのかわからない。それ以前にディスプレイが見えない。
葬式は人生の総まとめだそうです。
良い人生歩みやがって悪の幹部くそぅもっと長生きしてください。
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