知ってるかい、江戸にゃあ兎がいるんだぜ
団子目当てに飛び跳ね踊る物騒ォな兎さね
築いた屍星の数
悪党退治はお手の物
え?
詳しく知りたいって?
しょうがねぇ、それじゃあ語ってしんぜよう
その耳澄ましてようよう聞けよ
話は江戸のとある団子屋の店先から始まるんさね……
ブーン系小説の何が好きって、こういうときめく小説を読める所が好きなんです。
ネットの掲示板、という状況だからこそある緊張感というか、紙面じゃ味わえない何かと言うか。まぁそんな物は置いておきまして。
めっちゃくちゃ格好良いです。
あれ、何なのこれ、何でこんなにときめいてるのってくらいです。江戸っ子口調。語り口。舞台背景。キャラクターとか。
終始地の文が落語みたいに描かれているんですが、作者のレスも一貫してその口調のお陰で、本当に作者が唐傘男について語っているような気分になりました。
江戸の町人にそれこそ団子屋の店先で話を聞いているんだ、というような妄想をしつつ読むと大変楽しいです。
その落語調の語り口なんですが、これが嫌に格好良い。
>唐傘広げて、背負いやす
>
>下駄がカランコロンと響きやす
>
>竹串口にくわえやす
>
>
>ここに阿呆と馬鹿が競演ですぜ
>
>常識、理性、なんのその
>
>唐傘くるくる回れや、回れ
>
>阿呆の花道、彩れや
>
>
>ほうら、馬鹿を助けに阿呆が行くぜ
>
とかもう、鳥肌です。
惚れるぞ、おい。
誰か落語にして聞かせて欲しい
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