僕らのバンドに世間が貼った呼び名は『鬱系バンド』だった。
葬式みたいなデストルドーが漏れ出るその歌に賛同が集まった時、僕は知った。ああ、皆孤独を望んでいるんだ、と。
……本当に?
地の文が独特で、個人的には少し理解し辛かったような気がします。荒廃した感じや逼迫感なんかはあまり感じられませんでした。
が、有り余るくらい面白かったです。
鬱系だとか、そういう風に表現されるひと達っていうのは生とか死とかについて悩んだ末にそういう風に呼ばれている訳で、この話のブーンも、『鬱系バンドのボーカリスト』だからこそという感じでした。
自分が何が言いたいのか自分でわからないんですが。
ブーンの一人称から静かにひたすらな感じが凄く伝わってきてよかったです。
絶望からすぽんと出ている感じでした。
ラストの爽やかさが凄く好きです。
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